【FitBoxing2】2024年1月 月次報告

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別のメモにこの記事の下書きを800字ほど書いていて、はてなブログの下書きにコピペして保存したつもりが、後になって開くと本文が真っ白になっていた。いつもなら不要になった元のメモを消すなんていう几帳面なことはしないのだが、今回に限ってすぐに削除してしまっていた。(しかもファイル削除ではなくテキストそのものの削除なので復元ができない)三十年と少し、おれの人生はいつもこういうことばかりである。

 

毎年正月になると「今年はこれをやるぞ!」という目標を立てては三日坊主で終わるということを三十年と少しの間続けてきたわけだが、今回はFitBoxingを再開し継続するという目標を立てた。(過去4~5回は失敗している)1月の結果報告が上のスクリーンショットである。今月は15日デイリーエクササイズを行った。正月休みも含めてこの数字というのは上出来なんじゃないだろうか。

 

体重はさほど減っていない(毎回エクササイズ後にプロテインを飲んでいるせいかもしれない)が、肩こりがマシになったり熟睡できるようになったという実感がある。運動不足気味だった12月以前と比べて、明らかに快調になったのを感じている。(ただしその分、酒と飯がより一層うまく感じられるようになり飲酒量が増えたので0点である。)

全体的にいい感じなのだが、中でも変化を感じるのが、脚(特に前腿らへん)の筋力強化だ。

実は昨年9月に左足のアキレス腱を断裂し、入院・手術をした。約2ヶ月間、左足に体重をかけることができない生活が続き、筋肉はみるみる落ち、太ももは細くなり、ふくらはぎは張りが失われタルンタルンになっていた。そんな状態だったのが嫁からも「脚太くなってない?」と言われるぐらいに回復してきた。

1ヶ月続けてみて、FitBoxingは脚にくるというのがよくわかった。ダッキングやスウェーなど、ほぼスクワットに近い動きはもちろんのこと、ファイティングポーズを取って「前・後・前・後」とステップを踏んでいるだけでかなり脚に負荷がかかる。ボクシングは下半身が重要なのである。

入院中、なぜこんな怪我をしてしまったのかと何度も振り返った。趣味で剣道をしている時に受傷したのだが、稽古の後半、明らかに脚に疲れが出てきて「脚が動かね〜」と思い始めたタイミングで咄嗟に前に出ようとした瞬間、突然ものすごい衝撃に襲われ転倒、脚に全く力が入らず立てなくなったのを今でも覚えている。

思い返すと、素振りや体幹レーニングはそれなりにやっていたものの、下半身の強化やストレッチはろくにやっていなかった。これに加えてリモートワークによる慢性的な運動不足、現役で剣道をやってた頃より10kgほどの体重増、元々体が硬いことなどの要因が重なり、見事に断裂したんだろうと思われる。

脚の筋肉の変化は、トイレに座っている時に特によく感じる。入院中は脚に固定具が付けられているのでわからなかったが、退院後に自宅のトイレに座った時に愕然とした。健康な右脚と左脚で様子が全く違うのである。今までの人生で積み重ねてきたものが全て崩れ去ってしまったかのようなショックがあった。それから毎日トイレに座るたびに怪我をした時を思い出し、脚の変化を観察するようになった。

2024年の目標は強靭かつ柔軟な足腰。とりあえずFitBoxingとストレッチをがんばります。健康第一!

【遊戯王マスターデュエル】「ミュートリア」デッキでダイアモンド帯が見えてきた(気がする)

先日、ふと思い立って遊戯王マスターデュエルを再インストールした。基本プレイ無料のゲームは大抵、正月前後に気前のいいイベントをやってくれるからである。案の定、マスターデュエルは「お正月セット」みたいなのを販売してくれていて、安くたくさんパックを剥くという素晴らしい体験ができた。

きっかけ

マスターデュエルはリリース当初から結構熱心にプレイしていたが、<D-HERO デストロイフェニックスガイ>や<烙印融合>や<アラメシアの儀>のリリースあたりからフェードアウトしていった。最後のほうはふわんだりぃずを使っていたと思う。久しぶりにログインしてみると、そのへんの世代のカードがどれも制限・準制限などの規制を食らっていて少し悲しくなった。

新しくリリースされたカードを使ってみようかとも思ったが、ジェム(※マスターデュエルにおける"魔法石")があまりなかった。所持しているデッキのリストを眺めていると、作ったはいいがあまり使わないまま放ったらかしになっているデッキがいくつか転がっていたので、それらをちゃんと使ってみることにした。

その中で、ここ1~2週間は「ミュートリア」デッキを使っている。

デッキを組んだ当初は<変異体ミュートリア>がリリースされておらず、リソース不足に悩まされるデッキだったが、知らない間にミュートリアのソロモードのステージが追加されており、報酬として<変異体ミュートリア>が配られていた。こいつがあれば以前より戦えるのでは?と思い、新たに組み直してみた。

(余談だが、ソロモードで<変異体ミュートリア>が手に入るということを知らず、危うくSRポイントを消費して生成してしまうところだった。おれは人生のいかなる場面においてもこういう失敗をする。自らのこれまでの失敗が頭をよぎり、少し憂鬱になった。)

 

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プラチナ昇格まではこの構築でやっていたが、ミュートリア率を高めた方が楽しそうだったので構築を変更した。変更後のデッキは以下。

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プラチナ帯でもそこそこ戦えているつもりでいるが、ただの気のせいかもしれない。

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入れてたけど抜いたカード

<D-HERO デストロイフェニックスガイ>  とその他出張パーツ

ミュートリアだけだと能動的に相手のカードを除去できるカードが<シンセシス・ミュートリア>ぐらいしかない というのと、ミュートリアには<フュージョン・ミュートリアス>というカードがあるので<捕食植物ヴェルテ・アナコンダ>がEXデッキに入る という理由で入れていた。(あと、みんなやっててオシャレっぽいからおれもやってみたかった。

確かに出せれば強い。が、ミュートリアのカードの比率を高めたかったので抜いた。

 

<サイキック・リフレクター> とその他出張パーツ

上に同じくオシャレっぽかったので入れていた枠。一応、下級ミュートリアたちがサイキック族なので<緊急テレポート>を共用できるという理由はある。

<サイキック・リフレクター>と<バスター・ビースト>で<妖精竜 エンシェント>をシンクロ召喚し、その後<ミュートリア進化研究所>を発動することでエンシェントの効果で1ドロー、相手の場のカードを1枚破壊するのは遊戯王が上手そうな感じがして気持ちよかった。

最初は通常召喚権も<緊急テレポート>もできれば下級ミュートリアに使いたいので、こいつを出す場面があまり多くなく、<バスター・モード>を素引きしてしまうととにかくとても悲しいので抜いた。

EXデッキに入れるカードをあまりちゃんと考えずにここまできたので、ここをちゃんと検討すればこいつを再び採用するということもあるかもしれない。

 

<PSYフレームギア・γ> とその主

<緊急テレポート>が入っているから入れておかないといけないと思って入れていたが、<サイキック・リフレクター>で書いたのと同様、<緊急テレポート>は下級ミュートリアに使いたかったので抜いた。

ただ、現状の構築だと後攻の勝率がとにかく悪いので再度採用する余地はあるかもしれない。が、自分は<PSYフレーム・ドライバー>を高確率で初手に引くというデュエリストスキルを持っているので、できれば入れたくない。

 

<原始生命態ニビル>

ミュートリアのカードだと<変異体ミュートリア>ぐらいしか除去できるカードがないので、<原始生命態トークン>を除去できずにブン殴られて終わるという試合が何度かあったので抜いた。

 

ミュートリアはサーチが弱い(通常召喚権を必要とする下級モンスターの効果、または罠カード<ミュートリア超個体系>を使わないといけない)ということもあり、汎用的な強カードを使って相手の妨害をしてもこちらも展開できずに負ける試合が多かった。

また、上級ミュートリアモンスターの「破壊された場合になんらかのミュートリアカードを回収する」効果で粘り強くぬるぬると戦うのが意外と強く、これが"ミュートリアらしさ"なのかもしれない、と思いミュートリアの枚数を増やすことにした。

(上に挙げたカードたちを活かすためのEXデッキが適当すぎる、<捕食植物ヴェルテ・アナコンダ>は使い道をよくわかっていない、という可能性もなくはない。)

<バスター・モード>や<PSYフレーム・ドライバー>を引いてしまうのが悲しい、と書いたが、ミュートリアにおいてはそれらのカードをコストにして上級ミュートリアを特殊召喚したりできるので、完全に腐ってしまうというわけではない。再度採用する余地は大いにありうると思っている。

キーカードたち

<マクロコスモス>

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最強。「マクロコスモスが効くなんて平成の遊戯王だけでしょ」と思っていたが、令和6年となった今も刺さるデッキは多い。

単に相手の妨害ができるというだけでなく、除外ゾーンにミュートリアカードを溜めておくことで、<ミュートリアの産声>や上級ミュートリアの被破壊時効果が発動しやすくなる。下手なミュートリア魔法・罠カードよりよっぽどミュートリアを支えてくれているカードである。

強いていうなら<増殖するG>が撃てなくなり「ウッ」となってしまうことがたまにあるが、手札に残った<増殖するG>は、一番頼りになる<ミュートリアル・ビースト>を特殊召喚するためのコスト、また上級ミュートリアの誘発効果発動のコストにできるので、一応無駄にはならない。

なお、ゴーティスデッキを相手にマクロコスモスを発動してしまうと大変面倒なことになってしまうので気をつけよう。

 

<変異体ミュートリア>

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ソロモードで無料で配られているカード。フィールドにミュートリアカードがあれば手札から特殊召喚でき、デッキ内の任意のカードを除外してデッキから上級ミュートリアモンスターを特殊召喚するというすごい奴。

<緊急テレポート>に加えてこいつが増えたことで、展開力が補強されリソース枯渇の問題が緩和された。手札のこいつ1枚から上級ミュートリアモンスターを出せるようになったのは非常に助かる。また、アナコンダも出しやすくなったようだが、それがどんな場面で嬉しいのかはわからない。

しばらくの間、上級ミュートリアモンスターを特殊召喚した後の「自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。」というテキストを忘れていて自爆しまくった。

 

<シンセシス・ミュートリアス>

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エース。禍々しくウネウネしていて非常にかっこいい。上級ミュートリアとこいつの二段構えでなんとかするのがミュートリアの勝ち筋。

相手フィールドのカードを1枚破壊する効果、1ターンに1回、モンスター・魔法・罠いずれか1種類の効果を受けなくなるというややこしい効果、破壊された場合に除外状態のミュートリアカードを1枚回収するという効果を持つ。

優秀ではあるが絶妙な打点不足で、普通に殴られて突破されることも多い。

マクロコスモスがあると、<ミュートリアの産声>を使用してこいつを特殊召喚、こいつが破壊された時に除外状態の<ミュートリアの産声>を回収して使い回す、という動きができる。

 

<究極体ミュートリア>

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神々しくウネウネしていて非常にかっこいい。強そうに見えるけど、序盤はだいぶ無理しないと出せない。<シンセシス・ミュートリアス>みたいな能動的な破壊効果はないが、1ターンに1回効果無効&除外ができる。正直、序盤にカードをいっぱい使って無理して出してもあんまり強くない。墓地や除外ゾーンにカードが溜まっていて、試合がもつれた時に出すと強い。キーカードって言うのか?それ。

いきなり出すのではなく、<ミュートリアの産声>で<シンセシス・ミュートリアス>をEXデッキに戻しながらこいつを出す。こいつが破壊されたらまた<ミュートリアの産声>が回収できる。破壊された場合にモンスター・魔法・罠1枚ずつ回収できるのはかなりお得。

 

<ミュートリアの産声>

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墓地または除外されているミュートリアモンスターをデッキに戻すことでミュートリア融合モンスターを融合召喚する超便利カード。罠カードなのでフリーチェーンです。

とりあえず伏せておきたいカード。

相手ターンに<シンセシス・ミュートリアス>を融合召喚し、特殊召喚時効果で相手のカードを1枚破壊するという使い方がメイン。「相手のメインフェイズ」にしか使えない点は要注意。

一番よく登場する<ミュートリアル・ビースト>の被破壊時効果で回収できる点もありがたい。(※<マクロコスモス>があれば。)

 

<フュージョン・ミュートリアス>

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オシャレカード。自分のターン中に相手がカードの効果を発動していれば、デッキと墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ融合素材にできる。融合素材は除外される。

投入枚数に悩むカード。「このターンに相手がカードの効果を発動している場合、」は意外と発動できることが多い。試合がもつれた時に<究極体ミュートリア>をいきなり融合召喚して締めにいくことができるが、序盤は引いてもあまり嬉しくないことが多い。

 

<フュージョン・ミュートリアス>は融合素材を除外し、<ミュートリアスの産声>は融合素材を除外ゾーンからデッキに戻すという効果なので、「まず<フュージョン>で融合して、その後に<産声>を使ってね!」というデザインなのかもしれない。

上級ミュートリアの枚数をもう少し増やして、<フュージョン>3枚構築も試してみるか・・・?本当に・・・?

「"フュージョン"ってついてるからアナコンダ使えるじゃん!」と思って一応アナコンダを入れていますが、アナコンダから<フュージョン・ミュートリアス>を使ったことはありません。

 

キーじゃないカード

ミュートリア連鎖応動

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使うかも、と思って1枚挿してましたが、全く使いませんでした。夢幻泡影に変えます。

 

プラチナ2までは調子良く上がったものの、この記事を書きはじめたところ普通に5連敗したので、ここまで来れたのはただ運が良かっただけなのかもしれない。

明らかに後攻の時に負けているので、誘発札が足りていないのかもしれない。一度抜いてしまったPSYフレームを戻すなど、構築を考え直す余地はあるかもしれない。EXデッキについては何も考えていないので考えないといけないが、考えたくない。(EXデッキのURのカードをあまり持っていないため。)

ミュートリアスは明日から始まるイベント「テーマクロニクル」で使えるので、もうしばらくこのデッキで遊んでみようと思う。

餃子の王将の店舗限定のスタミナラーメンみたいなやつが好き

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餃子の王将の店舗限定の「スタミナラーメン」みたいなやつが好きだ。明らかに身体に悪そうな見た目で、見た目ほど辛くなく、見た目以上に脂っこくてニンニク臭いそれを「やっぱり普通のメニューにしておけばよかった」と思いながら食べるのが最高である。今は隣の席の人が食べていた王将ラーメンと餃子のセットにしておけばよかった、と思って後悔しているが、1ヶ月もすればまたスタミナラーメンを食べたくなっているだろう。

社会人生活のほとんどを外回りの営業マンとして過ごしてきた(※外回りの営業マンは昼も夜も外食する機会が多く、そこで得た経験をもとに食通ぶることで自分の縄張り及び"オス"としての強さを他の営業マンに対して誇示する生態を持つ。)ということもあり、普通の人よりはちょっとグルメ情報に詳しいという自負があったが、最近、なんか食通ぶるのがダサく思えてきた。

インターネットで飲食店を検索して良し悪しのあたりをつけるという行動のどこにも生産性はなく、それは消費者に消費をさせるべくして構築されたマーケティングのメカニズムのなすがままになっているだけのことである。食通ぶることで「オレはイケてる人間だぜ」というアピールが出来ているつもりなのかもしれないが、実際はマーケティング側の目論見通りに消費されているだけである。消費されてるのはお前なんだよ。「良い店を知ってるやつ」はいれば便利だけどいなくても困らないんだよ。大体、「食通」とか「美食家」ってなんなんだ。料理の勉強のために色々な店に通うのならまだわかるけど、自分は何もせず出されたものを食って金を払うだけのことを肩書きとか趣味として語るんじゃないよ。お前は金を払って飯を食ってるだけだろうが。食べログレビュー?ブログ?うるせぇ!黙れ!一生懸命インスタ用の写真を撮ってウンチクを垂れたりして、消費される側の人間が順調に消費されている間に、消費する側はどんどん潤う。消費する側の人間は、その金で一回5万円とかする寿司とかフレンチとか、そういう"本物"を楽しむ。彼らは価値あるものに相応の対価を支払う。価値があると判断したものには惜しみなく金を落とす。そうして価値のあるものは価値を維持し高めていく。それに比べて、消費される側のほうは「コスパ」だの「原価」なんだのといって、たかだか数百円〜数千円の範囲内で、口角泡を飛ばしてあれは良いだのこれが良いだの点数をつけて悦に入っている。搾取されるべくしてされておいて、何の文句を言ってるんだ。目くそ鼻くその格付けをしてるだけだということに気づけ。そういうのがマジでダサく思えてきてげんなりしてきた。

同じような話で、スポーツをするわけでもなくストリートカルチャーを嗜んでいるわけでもないのにNIKEを履いたりChampionのトレーナーを着ているのもダサく思えてきた。全部捨てようと思っている。(※実際は捨てない)

今週のお題「一生モノ」

【Nintendo Switch】ニンテンドーeショップのエラーコード「2813-2470」を解消した

2023年12月10日ごろから約1ヶ月間、Nintendo Switchに登録していたクレジットカードで決済ができない、また、カードの登録情報が削除され再登録ができないという事象が発生した。備忘のため、また、同じことで困っている誰かのためにメモを残しておく。

【発生した事象】

ニンテンドーeショップドラゴンクエストモンスターズ3のDLC商品3点(「追憶のモグダンジョン」「エビ師範の修練迷宮」「時の無限ボックス」)を購入しようとしたところ、2点目(「追憶のモグダンジョン」「エビ師範の修練迷宮」)までは決済が完了したが、3点目(「時の無限ボックス」)の決済が完了せずエラーとなる。

エラーコード「2813-2470」が表示されたため、公式のFAQ「【Switch】クレジットカードを使おうとしたら、エラーコード「2813-2470」「9001-2470」「9008-2470」が発生しました。」に従い、時間をあけて再度試すも状況が改善しない。

 

【その後の対応】

1.クレジットカード会社に電話

エラーコードと共にSwitch画面には「クレジットカード会社へお問い合わせください」という文言が表示されていたため、クレジットカード会社に連絡した。

しかし、クレジットカード側には特段異常は見当たらなかった。何らかの理由により、ドラゴンクエストモンスターズ3の2つ目のDLCを購入した後で何者かによってクレジットカードを不正利用されてカードが止まってしまったという可能性が頭をよぎったが、そんなことはなかった。(実際、後日全く別の店舗で買い物をした時に同じカードで普通に買い物ができた。)

カード会社のオペレーターによると「クレジットカードのセキュリティ設定の問題で弾かれている可能性もありうる」とのことだったので一時的にセキュリティ設定を開放してもらい、再度Swichへのカードの登録を試みたが、状況は変わらなかった。

また、月が変わってから改めてカード会社に連絡し同じことを試したが、変わらずダメだった。他の店舗などでは通常通りカードが使用でき、引き落としも通常通り行われた。

2.任天堂テクニカルサポートに電話

1ヶ月経っても状況が変わらなかったため、任天堂テクニカルサポートに連絡した。任天堂の問い合わせ窓口はたくさんあるが、正しい問い合わせ先は以下の通り。

任天堂テクニカルサポートセンター」(※「任天堂サービスセンター」「お客様ご相談窓口」ではない。)

⇨「Nintendo Switchに関するご相談」

⇨ 「ニンテンドーeショップの購入やニンテンドープリペイドカード、ダウンロードカードに関するご相談」

これで担当のオペレータに繋がった。

お問い合わせ」の最初のページには電話番号を書かず、FAQを参照させるなどして極力電話をかけさせないよう誘導し、さらにその次のページでもう一度FAQを念押ししたその先でようやく電話番号に辿り着ける、というのはナイスな導線だと思う。そうでもしないとむやみやたらに電話がかかってくるんだろう。

電話番号に辿り着いた後は音声ガイダンスの迷宮が待ち受けている。着電後、1 ⇨ 2 ⇨ 3 と入力することでようやく担当のオペレータにつながる。電話をする際はメモ必須である。

オペレータに用件を伝えると、まずめちゃくちゃ謝られた。そっちに非があると決まったわけじゃないのに、そんなに謝らんでも。

エラー画面に表示される通りにクレジットカード会社に連絡したが1ヶ月経っても解消されなかったという旨を伝えると、ニンテンドーアカウントに異常がないか調査してから折り返し連絡する、とのことだった。直近何日かのうち電話に出られる時間帯をいくつか伝えて終話した。

 

ちょうど一日後ぐらいに折り返しの連絡があった。前日に会話したオペレータとは別の人だったが、こちらの問い合わせ内容はきちんと理解していて、スムーズにニンテンドーアカウントの調査結果の報告があった。

同じニンテンドーアカウントで複数回連続で決済が行われた際にセキュリティロック(のようなもの)がかかってしまう場合があり、今回はそれに該当した、現在は通常の状態に戻してあるので通常通り決済ができるようになっている、とのことだった。「ロックがかかる決済回数や金額に決まりはあるのか」と尋ねてみたが、それについては回答ができない、とのことだった。

終話後、Switchからニンテンドーeショップにアクセスすると、すんなりクレジットカードが登録できた。これにて一件落着である。

 

なお、カードは復活したものの、「時の無限ボックス」は購入しておらず、購入できていた「追憶のモグダンジョン」「エビ師範の修練迷宮」も一切プレイしていません。私は一体何をしていたんでしょうか。今はセール中の「ロックマン ゼロ&ゼクス ダブルヒーローコレクション」を買うかどうか悩んでいます。

store-jp.nintendo.com

どなたかの参考になれば幸いです。

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観ました。

三連休最終日、家族で『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観た。

上映当初から気にはなりつつもなかなか映画館で観られるタイミングがなかったのだが、Amazon様がPrime Videoで配信してくださったおかげで自宅のテレビで鑑賞することができた。サンキュー、ミスター・ジェフ・ベゾス

以下は感想。

※少し映画のネタバレを含みますので、気にする人は読まないほうがいいです。

マジのマジで最高の映画だった。いやーもう本当にすごかった。1秒たりとも退屈な時間がなかった。冒頭から楽しすぎて一気に吸い込まれてしまった。あまり落ち着きがないうちの子どももボケーっと見入っていた。マリオをあまり知らない人でもすぐに入り込めると思う。予備知識不要で手放しに楽しめる。

原作(「原作」という言い方が正しいのかは不明だが)を再現したシーン、原作アレンジのBGMもめちゃくちゃ良かった。原作を知らない人でも100%楽しめるし、知っている人は細かいところでオタクぶれる。おれはピーチが斧を持ってクッパに立ち向かうところで「クッパ城の奥にある斧の再現だ!」とか、マリオとクッパのラストバトルで「マリオ64の尻尾ジャイアントスイング来た!!」とか言ってひとりで興奮してました。

あと、原作再現ってわけではないけど、シンプルにドンキーコングの登場シーンがめちゃくちゃ良かった。というかドンキーがずっと良かった。ドンキーが出てくるシーンで、ドンキーコング64に出てくるパイナップルのバズーカのやつもいたけど、名前を忘れた。あとディディーの妹みたいな猿。あれも名前が出てこない。

マリオとかドンキーが普通に言葉を喋りまくるのってどうなのかなとちょっと思ってたけど、そこはほとんど違和感がなかった。今回は日本語吹き替え版で観たけど、英語版で見たらなお良かったのかもしれない。

マリオの時代(80~90年代?)っぽいアメリカのポップスとかロックが何曲かBGMとして使われているのも良かった。特に原作とは関係ない(と思う)けど、マリオカートが始まるシーンでAC/DCのThunderstruckが流れたのはめちゃくちゃシビれた。(マリオカートのサンダーに掛けてるんだろうか?)わかりやすく「アメリカの映画だ!」という感じがしてすごく良かった。

今度USJに新しくできるドンキーコングゾーンそのまんまみたいなところが登場して、「めちゃくちゃ金がかかったUSJのCMみたい」とも思ったけど、「遊園地みたいな映画」と表現することでよしとしておこうと思う。始まったらあっという間に終わってしまうジェットコースターみたいな映画だからね!あながち間違いじゃない。

感想を書いてたらまた観たくなってきた。90分ちょっとでサクッと観れるので皆さんもぜひどうぞ。

お題「最近ドキドキしたこと」

ミシェル・ウェルベックの『服従』を読みました。

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読みました。表紙がやけにテカっているのは、図書館で借りたラミネートされた本だから。

2024年1冊目の読書。(正確に言えば2023-2024を跨いでの読了)

まあまあ嫌な気持ちになる本だった。今年はこういう嫌な気持ちになる本をたくさん読みまくってどんどん嫌な気持ちになりたい。

 

以下はネタバレを含みます。気にする人はここで読むのをやめてください。

 

ざっくり言うと「2022年のフランス大統領選でフランス発のイスラーム政権が誕生。その後フランスはどうなる・・・?」という話。

奇しくもシャルリー・エブドのテロの当日(恥ずかしくもおれはこの事件の名前を忘れていた)に発表された作品ということで、「予言的作品」と、ヨーロッパではかなり話題になった作品の模様。

正直なところ、フランスの政治や思想、それからイスラームの思想というものに明るくなかったため、どこからどこまでが本当の話なんだ・・・?という気持ちになった。

序盤は何がどう「服従」なんだろうか、と思いながら、気がつけばそうならざるを得ない心情になっていた。見事に袋小路に追い込まれた、という気持ちになる。どんどん嫌な気持ちになっていきたい。嫌な気持ち、最高〜!

 

タイトルの「服従」は物語中の各ターニングポイントの象徴となっている。

・フランス国民のイスラーム政権への「服従

教育機関イスラーム政権への「服従

イスラームにおける、神への「服従

イスラームにおける、女性の男性への「服従

・主人公フランソワのイスラームへの「服従

 

既存の社会制度の中で生き、それを享受してきた人間にとって、そのシステムに期待するものが何もなかった者たちが、格別怖れもせずに、その破壊を試みる可能性を想像することはおそらく不可能なのだ。

人間の絶対的な幸福が服従にある。女性が男性に完全に服従することで、イスラームが目的としているように、人間が神に服従することの間には関係があるのです。

上にも書いたが、フランスの価値観とかイスラームの思想についてほぼ知らないため、どこからどこまでが本当かわからないが、少なくとも本書内においては「イスラーム政権の誕生」は説得力を持ったシナリオとなっている。(本の帯にも「細部が異様にリアルで、もうほんとのことしか思えない。」「こんなことは起こらない・・・多分・・・いや、もしかしたら」などといったコメントが書かれている。)

「我々日本人は」というと主語が大きくなりすぎるが、少なくとも私はこの本を読んで改めて自分が「民族」や「宗教」に関する理解が乏しいということを感じた。

本書の末尾の「解説」では、元外務省主任分析官の佐藤優氏が、イスラエルの友人に「ヨーロッパでは『服従』はどう受け取られているか」と質問した際の会話が紹介されている。この友人によると、『服従』が話題を呼んだ原因は大きく二つあるという。一つ目はイスラム国への恐怖。二つ目はヨーロッパ崩壊への不安、だという。イスラム国へ得体のしれぬ恐怖を抱きつつも、全ヨーロッパとしての結束することも自国愛をもとにした結束も生まれ得ない、「内的生命力を失ってしまっている」というのが『服従』発表当時のヨーロッパの状況だという。漠然とした精神的疲労と不安に覆われたところにテロ事件と『服従』が登場し、大きな波紋を呼んだ、ということらしい。

正直、日本でしか暮らしたことのない(かつ、"愛国心"を特に強く持つわけではない)私としてはあまりピンとこない感覚だった。意図せずしてこういった価値観に触れられるのが読書の素晴らしい点だと改めて感じた次第である。(書かれている内容の成否や偏向、表現の過激さは置いておいて)

一方で、「グローバル」や「SDGs」といった文脈においては、こういった複雑な世界の民族・宗教事情に対する我々日本人の無理解が露呈してしまっているようにも感じた。

直近では、SDGsを標榜する日本を代表する某大手企業が公式X(旧:Twitter)アカウントで、「飯テロ」というワードを発信しているのを見た。テロは本書の一つのテーマでもあり、いくつか象徴的な描写が登場する。グローバルに報じられるテロの背景にある宗教的・民族的文脈、かつ自分たちがグローバルに事業を展開する企業であるということをを少しでも考慮すれば、安易に「テロ」という言葉を用いるべきではないということに思い至っても良いはずだとは思うが、それには至らず「バズっているネットスラング」でインプレッションを多く稼ぐ方が良い、という判断で終わってしまうというのが現状の日本人の価値観であるように感じる。「SDGs」は思想ではなく、あくまでプロモーションのツール程度にしか認識されていないように思う。(※SDGs及び安易にネットスラングに飛びつく大手企業に対して極端な偏見を持つ筆者の意見)

また、『服従』ではしばしばイスラームの男女観も話題になる。(繰り返しにはなるが、本書内の記述がイスラームの思想を正しく伝えているかどうかは筆者の知るところではない)イスラームでは一夫多妻制が認められており、女性は家庭から出るものではない、というのが本書内で描かれるイスラームの男女観である。昨今、フェミニズムについてもSDGsに近い文脈で語られることが多い。「飯テロ」は良くて、飲み会で女性社員にお酌をさせたり交際相手の有無を尋ねるのは全メディアを挙げて糾弾すべき悪習である、というのが今の日本の価値観である(※揚げ足取りのしょうもない記事でPV稼ぐメディアに対して極端な偏見を持つ筆者の意見)が、『服従』はここにも一石を投じているように感じた。

 

様々な思想が渦巻く本書の中で、「作者は何を考えているのか?」を考えることは非常に重要な意義を持つように思う。

これまでに書いてきた、本書におけるイスラームの思想をミシェル・ウェルベックがよしとしているのか、それともそれを風刺する意図で書いているのか。

はたまた、しばしば登場するニーチェの思想を信奉しているのは主人公フランソワなのか、フランソワを改宗させる新イスラーム大学学長ルディジェなのか、はたまたミシェル・ウェルベックその人なのか。こういった視点で、作品全体を『ツァラトゥストラ』的に読むことができるようにも思う。

私には何が正解なのかわからないが、少なくとも「イスラームを侮辱している」「フランスを侮辱している」「不謹慎だ」といった読み方をしてしまうのであれば、それはウェルベックの思う壺だと思う。

「筆者の考えを述べよ」というテストを作っている国語の先生がいたらあなたの答えを聞かせてください。

 

昨今、インターネットを開けばコンプライアンス違反だの失言だので「炎上」する案件が増えており、何を発言してよくて何を発言したらダメなのかがわからなくなってきている。(私個人が。)政治や世界の宗教や民族の問題への関心は薄いのに芸能人の失言や性的放埒をメディア総立ちで糾弾するこの国でこんなブログを発信することにリスクはあれど何の価値もないのにどうしてこんなことをしているんだろう、と思いながらこの1時間ほどずっとこの記事を書き続けている。

比喩でもなんでもなくあからさまにイスラーム政権が成立し既存の権力が価値を失うという『服従』のような作品が日本で発売されたとして果たして許されるのだろうか?

服従』は、拠り所を失った人々が何に縋るか、という一種の思考実験のような作品である。今、日本もある種、既存の価値観が崩壊するフェーズに入っているように思う。極端な"昭和の日本企業的風土"へのバッシングであったり、某宗教団体、某芸能事務所への批判であったり。オリンピックや万博の求心力の低下もそうだ。

かつて人の心を集めた旧時代の遺物が権威を失った時、人々は何に『服従』するのだろうか。

主人公フランソワは最後にこう語る。

何年か前にぼくの父に起きたように、新しい機会がぼくに贈られる。それは第二の人生で、それまでの人生とはほとんど関係のないものだ。

ぼくは何も後悔しないだろう。

 

この記事は何か問題がありそうであればすぐに削除します。私には思想・主義・信条といったものは1ミリもありませんが、守るべき生活だけはあるからです。インターネットで身を滅ぼすほど愚かなことはありません。フランソワは「ぼくは何も後悔しないだろう。」と言ってますが、おれはこの記事を書いたことを後悔すると思います。

本当に、こんなクソつまらない何番煎じかわからない「世相に一石投じました」記事を書いて一体何になるんだ。しょうもない。

しょうもない恋愛を歌っていたくせにいきなり世界平和だのNHK合唱コンクールの課題曲だのを歌い出してクソスベってる歌手と同じことをしています。2024年は嫌な気持ちになる本をたくさん読み、スベりにスベり倒し、どんな感情も受け入れられるようになりたいと思います。今年もよろしくお願いします。

 

今週のお題「2024年にやりたいこと」

機動戦士ガンダムエクストリームバーサスマキシブーストONを無線LANで遊ぶことはそんなにも罪深いか?

専門学校を出て、ウェディングプランナーとして生計を立て始めてもう8年になり改めて感じることがだが、この仕事はつくづく予想外の出来事の連続だ。今日という日も例外ではない。昨日打ち合わせを終えあとは結婚式当日を残すのみとなった結婚45回目(いわゆるバツ44)の中年女性から、今日の朝突然「メインディッシュはカース・オブ・ドラゴンのカツレツでお願いしていたけど、出席者の全員がドラゴンアレルギーだということがわかったので、リヴァイアサンカルパッチョに変更して欲しい」と連絡があった。カース・オブ・ドラゴンの手配はもう終わっているし、今からではリヴァイアサンの調達が間に合わない。それに、リヴァイアサンは飛龍ではないが海龍とも言える存在なのでドラゴンアレルギーが出ないとも限らない。リヴァイアサンという代替案が適切でないという以上に、そもそも別案で進めるための時間が残されていなかったため、「キャンセル料云々の話ではなく、式が破綻してしまいます」という旨のメールを送るべく文面を吟味している間に、バツ死死(44)中年女性から連絡があった。「ドラゴンアレルギーとは言っても少し鼻毛が伸びやすくなる程度の軽症者ばかりらしいので、予定通りカース・オブ・ドラゴンで大丈夫です。」

実はこの時点で付き合いのある海龍漁師からリヴァイアサン必要数量確保可能という裏は取れていたのだが、CoD(カース・オブ・ドラゴン)のままでOKとの連絡を受け、漁師には「リヴァイアサンはやっぱり不要です」とキャンセルの連絡を入れた。漁師からは怒られた。

午前中に別の式に必要な備品類の手配をし、タイムテーブルを作成する予定だったのだが、カース・オブ・中年女性のせいで全く進んでいない。とはいえ、おれは仕事に対して一切のプライドも責任感もないので、空腹という人間の最も根源的な欲求を優先して、積み上がった仕事を放り出して昼下がりのオフィス街へ繰り出した。昼食の束の間に自由に自由を見出しているようではそれこそ労働への従属を容認しているようなものではないかと思い、あえて、あくまでこの時間は自由とは程遠い拘束の時間の一環であり快・不快の評価の対象でもなんでもないとおれは認識している、と思っているということを示すため、ビジネスマンという名の畜群が餌を求めて群がる監獄食堂こと大手牛丼チェーンに向かった。会社に身体の自由を、スマートフォンに精神の自由を捧げた奴隷の隙間で牛丼をオーダーする。ああ、五月蝿い。豚が牛丼を貪る音が、豚が耳につけているイヤホンの中で鳴っているであろう、アクリル板で仕切られた狭いブースで丼越しにチラチラ覗き見るスマホに映る海外ドラマと思しきものの音声が、五月蝿い。あまりに五月蝿い。こんな場所からはさっさと立ち去りたい。斜め前のカウンター席におじいさんが着席した。「牛丼をひとつください」おじいさんは丁寧に注文内容を述べたが、「ください」を言い終わるが早いか、若い店員が「オーダーはお手元のタッチパネルでお願いします」と、ぴしゃりと言い放った。おじいさんはどれがそのタッチパネルといわれているものなのかわからない。おれの目の前にあるタッチパネルは飛散して付着した牛丼の汁で汚れている。おじいさんはタッチパネルを探しているうちに正気を失い、気がつけば阪神甲子園駅の駅前にいた。試合が終わり駅に向かう人の流れの中にいた。おじいさんのすぐ前には中年のカップルが腕を組んで歩いていた。その中年女性のほうが、突然右斜め前の別の中年女性をはたいた。はたいた方の中年女性が大声をあげる。顔が真っ赤だ。真昼間だが、酔っ払っているのだろう。「こんなところで」までは聞き取れたがその後は聞き取ることが出来ない。彼女はそのまま、前を歩く学ラン姿の男子高校生のリュックを思い切り叩いたりしながら「こんなところで」と思しき大声を張り上げ続けて駅に向かってずんずん進んでいった。いよいよ改札の手前に差し掛かった時、私立の小学校と思しき制服を来た色白の男の子が泣いている声が聞こえた。呼吸が心配になる程に嗚咽している彼は、切符を入れることなくスタスタと自動改札を通り抜けた。後から駅員と思しき中年男性が続く。中年男性が「一体どうしたの」と言ったが、駅長室の鍵を開けたのは小学生の方だ。もしかしたら、小学生だと思っていたほうが駅長で、駅長だった方が小学生であり、泣いていた方が中年男性で、「一体どうしたの」と言ったのが小学生だったのかもしれない。電車車内の床には3割ほど水が入った富士山の天然水のペットボトルが転がっており、私は「もしかしたらこれは人間の腕の一部なのかもしれない。」と思った。人間の腕の一部なのかもしれないそれは、車内を縦横無尽に転がり、関係のない人たちの足元を行き来した。もしかしたら、関係のないのは私だけで、私以外は皆関係があるのかもしれない。結婚式場に戻ると、社労士 あけ美様(社労士は苗字。実際には社労士ではないし、日本人でもない。存在もしていない。)の披露宴の最後の食事のかやく御飯に、鶏肉と間違えてオラクルのデータベースを入れてしまったことについて、上司にこっぴどく叱られた。その後、同じく鶏肉と間違えてオラクルのデータベースを入れてしまったことについて、サイボーグ009ジェロニモに似ている給食センターのおじさんにこっぴどく叱られた。ああ、酷い目に遭った、と打ちひしがれていると、今度は、すべてのSDGsを作ったとされる風俗狂いのルンペン(風俗に狂ったがためにルンペンになったのか、ルンペンになってから風俗に狂ったのかは定かではない。ただ、彼がSDGsを作ったということは揺るがない真実だ。)から、鶏肉と間違えてオラクルのデータベースを入れてしまったことについてこっぴどく叱られた。とはいえ、おれは仕事に対して一切のプライドも責任感もないので、空腹という人間の最も根源的な欲求を優先して、積み上がった仕事を放り出して昼下がりのオフィス街へ繰り出した。

お題「#この1年の変化