みなさんは「2021年版 ぎょうざ倶楽部 お客様感謝キャンペーン スタンプカード」のスタンプをいくつ集めましたか?
今年の夏から今日までの間に、何回王将に行きましたか?
私のスタンプカードを見てください。
溜まっている。
50個、しっかりと、溜まっている。
「2021年度 ぎょうざ倶楽部 お客様感謝キャンペーン」は、会計金額500円(税込)ごとにひとつ押してもらえるスタンプを集めるイベントだ。
開催期間は2020年7月1日〜から2020年12月13日までと、かなりのロングランだ。
スタンプの数に応じて、様々な景品に交換できる。
〈「2021年版ぎょうざ倶楽部 お客様感謝キャンペーン」交換賞品〉
◆スタンプ5個
「餃子1人前無料券」
◆スタンプ15個
「餃子1人前無料券」と「250円(税込)割引券2枚」
◆スタンプ25個
「ぎょうざ倶楽部会員カード」と「250円(税込)割引券2枚」
◆スタンプ35個
「ぎょうざ倶楽部会員カード」と「250円(税込)割引券2枚」に加え、「餃子柄ショッピングエコバッグ(数量限定)」か「令和二年ロゴ入りラーメン鉢(数量限定)」のいずれか1つ(数量限定)
◆スタンプ50個
「ぎょうざ倶楽部会員カード」と「250円(税込)割引券2枚」に加え、「餃子柄晴雨兼用折りたたみ傘(数量限定)」か「音声目覚まし時計(数量限定)」のいずれか1つ(数量限定)
""ボーダー""はやはり、「ぎょうざ倶楽部会員カード」の有無が決まるスタンプ25個であろう。
今回の""倶楽部""の会員権は2021年いっぱい有効。""2021年をどう生きるか?""を左右する戦いは、7月から始まっていたのである。
おれ自身は「まあ、""ボーダー""に乗ればいいか・・・」ぐらいの気持ちでイベントに参加した。
三十路手前にもなれば、いい加減自分という人間がわかってくる。
おれは""スタンプを50個集められる側""の人間ではない。何かを成し遂げられる人間ではない。7月から12月までの5ヶ月間も継続してひとつの物事をまっとうできるような人間ではないのだ。
今までのおれであれば、夏頃に「もうおれ明日から毎日王将しか行かんw」と言っていたに違いない。でももうそんなことは言わない。おれは絶対に途中で投げ出すからだ。最初に大きなことを言いながら、途中から一切王将の話をしなくなって、中途半端に大阪王将に行ったりする。おれはそういう男なのだ。
そんなおれが、5ヶ月間1枚のスタンプカードを肌身離さず持っていた。
夢あふれるマイホームの打ち合わせに行くときも、初めて訪問する取引先に営業に行くときも。
雨の日も、お昼ご飯どきになると、近くに王将がないか探し回った。スタンプが25個を越えても、続けた。
口では「おれはもう何も成し遂げられない」と言いながら、心の奥底にわずかに残っていた「自分を変えたい」という思いが、閉じかけた扉をこじ開けたのかもしれない。
いよいよスタンプカードを交換しようと緊張しながら店内に入ると、レジの前は会計待ちの客で行列していた。店員に声を掛けられる。
「何名様ですか?今カウンター席しか空いてないんですが・・・」
「あっ、いえ、持ち帰りの注文をしたくて・・・」
言えなかった。「景品を交換しに来ました」と言えなかった。
レジが空くまでの間に、もう一度スタンプカードを見る。
レジで会計をしている客はまだスタンプを貰っている。キャンペーンはもう数日しかないというのに。彼らは""スタンプを50個集められない側""の人間だ。せめてボーダーぐらいは越えられると良いな。頑張れよ。
いっぽうでおれは""スタンプを50個集められる側の人間""だ。だが、もともと素質が備わっていたわけではない。変わったんだ。自分を、変えたんだ。
っていうか、親指が気になるな。
手荒れ・ひび割れがひどいんです。深刻に悩んでいます。良いハンドクリームがあったら教えてください。
ついに、スタンプが50個溜まったんだ・・・。
会計金額500円ごとにスタンプ1個だから、単純に計算すると500円×50個=25,000円ということになるが、実際のところ、王将で一食500円台で終わらせることは困難だ。(どのメニューもとても美味しいため、1品しか注文しないなんてことは出来ないから。)
50個のスタンプのほとんどは700円〜800円の昼の定食で構成されているため、実際のところ40,000円弱つぎ込んだことになる。(新型コロナウイルスの懸念もあり、夜は一度も行っていない。)
とはいえ、救済措置もある。だいたい毎月下旬に「スタンプ2倍押し!!キャンペーン」が開催される。このキャンペーンも活用したため、実際は40,000円も使ってないのかもしれない。
スタンプを見返すと色々な思い出が蘇ってくる。
一番行った北浜道修町店では、ほぼ毎回、店舗オリジナルの日替わりの「サービスランチ」770円を注文していた。
忘れられないのが、ある日のメニューだ。
北浜道修町店では、"腹が減ったらとりあえずサービスランチ"と決まっている。その日もろくにメニューを見ずに注文した。
その後、料理が運ばれてきて愕然とした。メニューが書かれたホワイトボードを確認すると・・・
「本日のサービスランチ 卵とじあんかけうどん と 味噌カツ丼 唐揚げ付」
中華料理をやれよ!王将にうどんなんてあったっけ?
量も多すぎる。味噌カツ丼に唐揚げを付けるってどういうこと?
食べ終わったあと、とにかく一刻も早く家に帰ってシャワーを浴びて横になりたいという気持ちになった。その日の仕事は全然捗らなかった。
週3回ペースで王将に行くと、飽きるどころか逆に店舗ごとの個性を楽しめるようになってくる。
一番楽しいのがオリジナルメニュー。やたらカラフルなデザインと、創角ポップ体で書かれたメニュー。もはや中華料理の域を越えたようなメニューも多い。吹田春日店の「プレミアムスタミナラーメン」は是非全店舗へ展開して欲しい・・・。
茶道・華道に続く日本の伝統芸道"王将道"があるとしたら、もてなす側の作法は「オリジナルメニューを用意すること」で、もてなされる側の作法は「グランドメニューはあえて素通りしてオリジナルメニューを手に取る」である。
思い出に浸っているとついにレジの順番が回ってきた。
「生餃子を3人前ください。あっ、あと、スタンプカード全部溜まってるんですけど、景品ってここで交換してもらえますか?」
言えなかった。「景品だけください」とは。
ついに景品を手に入れた。
◆スタンプ50個
「ぎょうざ倶楽部会員カード」と「250円(税込)割引券2枚」に加え、「餃子柄晴雨兼用折りたたみ傘(数量限定)」か「音声目覚まし時計(数量限定)」のいずれか1つ(数量限定)
のうちの、「音声目覚まし時計(数量限定)」を選んだ。
これが""倶楽部""の会員カードだ。お風呂上がりなので親指の絆創膏は外した。
これにより、おれは来年1年間24時間365日いつでも5%OFFの恩恵にあずかることができる。
これまでにペイした金額を40,000円だとすると、元を取るには来年1年間で800,000円分王将で飲食をすれば良いことになる。本当ですか?誰か王将に行く人がいたら教えてください。
ちなみに会員カードはスマホアプリと連携できる。しかし、アプリ連携するとカードのほうは使えなくなる。ただの飾りになるので要注意。
そしてこれが、「音声目覚まし時計(数量限定)」だ。
文字盤が数字ではなく「王将のメニュー」になっている。この時計を使って、子どもに「酢豚はおやつの時間!」「唐揚げはお風呂の時間!」「炒飯はねんねの時間だよ〜」って教えようと思います。
もし""世界の全部の時計""がこれだったとしたら、映画とかアニメの戦艦の戦闘シーンでよくある「3時の方向に敵艦隊確認!砲撃用意!」が「酢豚の方角に敵艦隊確認!砲撃用意!」になってたかもしれませんね。
当然、目覚まし時計なので音が出ます。
なんと、あの「モッチとパリー」が歌うデュエットソング、「二人の餃子」が流れます!
今回は特別に、実際に流れる音声を文字起こししてみます。
※ネタバレ注意!
パリー「誰でも焼ける〜♪おいしく焼ける〜♪餃子の王将の〜♪」
パリー「生(なま)」
モッチ「生(なま)」
パリー「生(なま)」
モッチ「生(なま)」
二人「生餃子〜♪」
二人「モチモチパリパリ〜♪パリパリモチモチ〜♪」
モッチ「餃子を食べて!」
パリー「今日も一日!」
二人「頑張ろう!餃子の王将♪」
音がめちゃくちゃデカくてうるさいので2回ぐらいしか鳴らしてません。子どもが起きてしまうので目覚まし時計としては使っていません。あと、文字盤が数字じゃなくて「王将のメニュー」になっているので時間がわかり辛いです。
誰か助けてください。